遺贈を断ることはできますか?

よくわかる相続と遺言書のマニュアル

遺贈というのは、遺言で受遺者(贈与を受ける人)に贈与を行うことです。

そして、遺贈には、包括遺贈と特定遺贈とがあります。

包括遺贈は、例えば『全財産を○○に遺贈する』『財産の2分の1を○○に遺贈する』といったように、一定の割合で遺贈を行うものです。

特定遺贈は、特定のもの(不動産や自動車など)を指定して遺贈するものです。

では、もし受遺者が遺贈を断りたい場合、それは可能なのでしょうか。また、どのような手続きが必要なのでしょうか。

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特定遺贈の場合

特定遺贈の場合には、受遺者が遺言者の死亡後、いつでも遺贈の放棄をすることが可能です。

ただし、いつまでも遺贈を放棄するかどうかの意思表示をしないのでは、相続人などの利害関係者は、遺産分割を行うにあたって困ってしまいます。

ですから、相続人などの利害関係者は、受遺者に対して、遺贈を承認するかどうかの催告をすることができます。

そして、その催告から一定期間内に意思表示がない場合には、受遺者が遺贈を承認したものとみなされます。

包括遺贈の場合

包括遺贈については、受遺者は相続人と同様の権利義務を有すると民法で規定されています。

つまり、相続人と同じ立場になるということです。

そのため、もし遺贈を放棄したい場合には、相続放棄や限定承認といった手続きと同様の手続きが必要となります。

ですから、受遺者は、受遺者となったことを知った日から原則として3か月以内に、家庭裁判所で遺贈の放棄または限定承認の手続きをとらなければなりません。

遺贈とは、遺言によって遺産の全部または一部を、特定の人に贈与することです。 民法第964条(包括遺贈及び特定遺贈) 遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部または一部を処分することができる。ただし、遺留分に関する規定に違反することができない。 わかりやすく言えば、『遺言で贈与する』から『遺贈』ということです。
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行政書士プロフィール

行政書士 鈴木順一
1971年埼玉県狭山市出身。平成18年1月、埼玉県川越市に行政書士鈴木法務事務所を開業。埼玉県行政書士会川越支部所属・同支部理事。平成18年の開業当初より、遺言書作成・遺産相続手続き、内容証明郵便の作成代行などを中心とした分野を専門として取り組み、これまで相続相談業務、契約書作成業務、公正証書遺言作成に関する支援業務、遺言執行に関する業務や相続・遺言書作成、事業承継に関する講演、内容証明郵便の作成などで多数の実績がある。事務所を構える埼玉県川越市を中心とした地域密着型の業務で、きめ細かな顧客への対応を実現し、遺言書作成・遺産相続手続き、内容証明郵便の専門家として大きな信頼を得ている。

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