相続の承認や放棄を撤回することはできますか?

よくわかる相続と遺言書のマニュアル~埼玉県川越市の行政書士鈴木法務事務所

相続を承認するか放棄するかを決めるのは、原則として被相続人(亡くなった方)の死亡後、3か月以内に行わなければならない、と民法に定められています。

この期間を、熟慮期間といいます。

そして、いったん相続の承認、放棄を行うと、たとえ被相続人の死亡後3か月以内の熟慮期間中であっても、原則としてそれを撤回することはできません。

例外として一定の取消原因があれば可能

ただし、相続の承認、放棄が行われていても、一定の取消原因があれば、家庭裁判所への申し立てを行うことで可能な場合があります。

一例としては、以下のような事由が民法に定められています。

  • 未成年者が法定代理人の同意を得ずに行った場合
  • 詐欺や脅迫によって行われた場合
  • 後見人が後見監督人の承諾を得ずに、被後見人の代理として行った場合

といったことが法定されています。

なお、この取り消しを行う申し立てには期限があります。

未成年者が法定代理人の同意を得ずに行った場合であれば成人したとき、詐欺や脅迫で行われた場合には、詐欺や脅迫がやんだときから6か月、または承認、放棄が行われたときから10年以内に行うことが必要です。

また、承認や放棄の意思表示そのものに無効となる原因があれば、その無効主張を行うことも可能です。

無効となる原因としては、錯誤(誤って承認、放棄をしてしまった場合)や、無権代理人(代理権のない代理人)による意思表示といったものがあります。

相続の承認や放棄を決めるというのは、被相続人の財産内容によっては非常に重要な意思表示となります。被相続人の財産内容等をきちんと調査したうえで、慎重に行うようにしましょう。

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