戸籍の転籍とは?

よくわかる相続と遺言書のマニュアル

転籍というのは、現在の本籍地を他の場所に移すことです。

一般的には転居などに伴って、現住所と同じ場所を本籍とする場合が多いのですが、現住所と本籍地が異なる、遠方に転居しても元の住所地に本籍を残している、というケースもあります。

本籍地は日本国内であればどこに置いても差し支えないのですが、いざ戸籍謄本などが必要となった場合、戸籍は本籍地でしか取得することができませんので、やはり現住所と同じ場所に本籍を置いておくのが無難でしょう。

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本籍地はどこに置いてもよい

先にも述べたのですが、本籍地というのは日本国内であれば、どこに置いても構いません。

極端な話ですが、例えば熱烈な巨人ファンである人が、本籍地を東京ドームと同じ場所にしても構わないのです。また、タイガーズファンの方であれば、甲子園球場と同じでも構いません。

ただし、あまり馴染みのない地名や番地を本籍地にしてしまうと、いざ戸籍謄本などを取得する必要が生じたようなときに、本籍地の番地などを忘れてしまうことがあり、住民票などで正確な本籍地を確認する必要があるので注意しましょう。

転籍を行うのに理由は必要ない

転籍については、行うにあたって特に理由は必要ありません。

同じ市区町村内に本籍地を移す場合には、現在の戸籍に転籍した旨が記載されるのみです。

一方、転籍先が現在の本籍地と異なる市区町村の場合、それまでの戸籍は除籍となり、新たに転籍した市区町村において新しい戸籍が作成されます。

転籍を使ったこんな事例に注意

前述の通り、現在と異なる市区町村に転籍すると、新しい戸籍が作られるのですが、以前の戸籍に記載されていたはずの事項が消されてしまいます。

例えば、転籍前に離婚していると、通常は離婚したという事項が戸籍に記載されています。

ところが、異なる市区町村に転籍して新しい戸籍が作成されると、その記載がなくなってしまうのです。

そのため、自分の離婚歴を隠す目的などで転籍を行う、というケースも多々あります。

これから結婚を考えている方で、初婚であると言っている相手の戸籍に転籍の記載があるような場合、余計なお世話かもしれませんが、念のため注意した方がいいかもしれません。

ただし、どこから転籍してきたのかという旨は記載されますので、その記載されている市区町村役場で除籍された戸籍を取得して見れば、離婚歴のあることはすぐに分かってしまいます。

本籍地は現住所と同じ場所に置くのが望ましい

本籍地は日本国内であればどこに置いても構わない旨は前述しましたが、遠方に転居しても転籍を行わずそのまま、という方が意外と多いものです。

それでも、本籍地でしか取得できない戸籍謄本といった書類は、通常あまり取得する機会のないものですから、日々の日常生活に支障が出るといったことはまずないでしょう。

しかし、相続手続きや遺言書の作成、パスポートの発行などでは、戸籍謄本などの書類が必要となります。

そのように、いざ戸籍謄本等が必要となった場合に本籍地が遠方であったりすると、自分の戸籍謄本を取得するのに余計な時間とお金がかかるのです。

戸籍謄本は郵送でも請求が可能なのですが、発行手数料は郵便局で購入する定額小為替(郵便小為替)で送付する必要があり、この定額小為替を買う際にも手数料がかかります。

その他、郵送請求するための郵送料のほか、返信のための郵送料(返信用の封筒と切手も同封)もかかります。さらに、戸籍謄本が届くまでに通常は1週間から10日ほどを要します。

なお、郵送での戸籍謄本等の請求に必要となる書類などについては、各市区町村によって異なる場合があります。必要書類等の詳細は各市区町村のホームページ等をご参照ください。

そうした手間を考えると、やはり本籍地は同じ市区町村内、あるいは自分で役所に出向くことができる範囲の場所に置いておくことをお勧めします。

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