相続人の中に行方不明者がいる場合は?

まず、遺産分割協議(相続人同士の話し合い)については、原則として相続人全員が参加しなければなりません。 遺産分割協議に、一人でも参加しないで行われた遺産分割協議は無効となってしまいますし、各種の相続手続きも行うことができません。 しかし、遺産分割協議を行うにあたって、一部の相続人の所在がわからない、というケースは決して少なくありません。 このような場合、遺産分割協議を進めることはできないのでしょうか。

葬儀などを生前に自分で決めておく生前契約

近年、いわゆる一般的な葬儀ではなく、音楽葬や友人葬といった個性的な葬儀をしたい、というニーズが増えているようです。 もし、自分がこのような葬儀を希望する場合、遺言書などで意思表示をしておくことも可能ですが、実際に葬儀を執り行うのは家族です。 ですから、もっと確実に自分の希望を実現するには、生前のうちから葬儀の内容や予算といったものを決めておき、葬祭業者と契約しておくことも一つの方法です。

相続の承認や放棄を撤回することはできますか?

相続を承認するか放棄するかを決めるのは、原則として被相続人(亡くなった方)の死亡後、3か月以内に行わなければならない、と民法に定められています。 この期間を、熟慮期間といいます。 そして、いったん相続の承認、放棄を行うと、たとえ被相続人の死亡後3か月以内の熟慮期間中であっても、原則としてそれを撤回することはできません。

遺言書は手書きでなければいけないのですか?

一般的な遺言書(普通方式)は、自筆証書遺言、秘密証書遺言、公正証書遺言の3種類です。 この中で、すべて自筆(手書き)でなければならないのは、文字通り自筆証書遺言です。 自筆証書遺言については、民法で形式が厳格に定められているため、その形式に沿ったものでなければ無効となってしまう場合もあります。

相続における遺留分とは?

遺留分というのは、相続にあたって、一定の相続人に対して保証されている相続財産の一定の割合のことです。 遺留分は、被相続人(亡くなった方)からの生前贈与や遺贈によっても奪われる権利ではありません。 ですから、生前贈与や遺贈が多額であったり、特定の相続人に対してのみ相続分が多額であるような場合には、権利をもつ相続人の遺留分を侵害してしまう場合があります。

相続における代襲相続とは?

代襲相続というのは、本来相続人となる人が、相続の開始前に死亡していたり、相続欠格や相続廃除で相続権を失っているような場合に、本来相続人となる人の子が代わって相続するという制度です。 つまり、被相続人(亡くなった方)の子がすでに亡くなっているようなときは、被相続人からみて孫が代わって相続する、というのが典型的なパターンです。

遺産分割はいつまでに行えばよいのですか?

遺産分割や相続登記などについては、特に法定の期限はありません。 ですから、遺産分割協議を相続人同士がじっくりと行い、相続人全員が納得できる形で遺産分割を行うのが大切です。 しかし、あまりに時間をかけすぎ、不動産などが被相続人(亡くなった方)名義のままになっていると、固定資産税の納税や、マンションやアパートといった収益物件を所有しているような場合には、家賃などの管理に不都合が生じる場合がありますので注意しましょう。

相続税はどのような財産に課せられるのですか?

相続税は、被相続人(亡くなった方)の相続財産に対して課税される国税です。 相続税が課税される主な財産としては、次のようなものがあります。 土地・家屋(不動産) 有価証券(株式など) 預貯金 死亡退職金 生命保険金 書画・骨董品など 自動車 ゴルフ会員権など その他財産的価値のある動産など

遺言書を見つけたらすぐに開封してよいのですか?~検認手続きについて

一般的な遺言書は、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類があります。 この中で、自筆証書遺言、秘密証書遺言については、民法の中で、遺言書の保管者や発見者は、その遺言書を家庭裁判所に提出して、検認の手続きを行わなければならない、と規定されています。 つまり、自筆証書遺言または秘密証書遺言に関しては、家庭裁判所の検認を受けるまで開封してはならないことになっているのです。

尊厳死宣言書とは?

もし、自分が事故や病気などで回復の見込みがない状態になったとき、『とにかく1分、1秒でも長く生きていたい』と思うか、『苦痛を緩和する治療以外は医学的な措置をせず、自然な死を迎えたい』のどちらを選択するでしょうか。 その答えは、どちらも正解であり、人それぞれです。 しかし、近年では、過剰な延命措置をしないで自然な死を迎えたい『尊厳死』を望む人も増えてきています。 こうした希望を、あらかじめ文書で宣言しておくものを、『尊厳死宣言書』といいます。

遺言書は必ず書かなければいけないのですか?

遺言書というのは、必ず書かなければならないものではありません。 むしろ、遺言書がないケースの相続が大半です。まだまだ遺言書を書いている方は少数派といえます。 遺言書がない場合の被相続人(亡くなった方)の遺産は、被相続人が死亡した時点で、いったん相続人の共有となります。 その後、各相続人が何を、どれくらい相続するのかを話し合って決めることになります(遺産分割協議)。 ここで円満に話し合いができるのであれば問題はありません。 ただし、主に以下のような状況では、遺言書がないとトラブルが生じる可能性があるので注意が必要です。

エンディングノートのすすめ

エンディングノートとは、自分の人生をどのように締めくくるのかを考え、自分の意思や希望を書き記しておくためのノートです。 遺産相続の分割方法などを記載する遺言書とは異なり、エンディングノートの内容には、相続人が法的に従う義務はありません。 そのため、遺言書のように書式や形式にとらわれることなく、気軽に書くことができるのがメリットです。 近年では、書店などでエンディングノートが市販されていますが、例えばパソコンやスマートフォンに文書を保存しておくといったことも可能です。

相続人を確定する方法について

民法では、相続人となる人の範囲や順位が定められています。この民法で定められている相続人のことを、法定相続人といいます。 そして、相続手続きにあたっては、法定相続人が誰なのかを確定する必要があります。 遺産分割協議には、相続人が全員参加する必要がありますので、この法定相続人の確定というのは非常に大事な確認になります。 もし、遺産分割協議後に新たな相続人が出てきた場合、その遺産分割協議は無効ということになってしまうからです。

相続人が一人の場合でも遺産分割協議書は必要?

遺産分割協議というのは、被相続人(亡くなった方)の遺産を、誰がどれだけ取得するのかを相続人同士で話し合うことです。 そして、遺産分割協議の結果を書面にしたものが、遺産分割協議書となります。 では、もし法定相続人が一人しかいない場合には、遺産分割協議書は必要なのでしょうか。

遺言書の有無による遺産分割の違い

相続が生じた場合、被相続人(亡くなった方)の遺言書があるかどうかで、遺産分割の方法などは大きく異なります。 具体的には、遺言書があれば原則としてその内容が優先されることになり、遺言書がなければ相続人同士の話し合い(遺産分割協議)で相続する財産を分けていくことになります。

相続における法定相続分とは?

まず、被相続人(亡くなった方)の遺言書がある場合には、遺言書の内容が優先されることになり、原則として遺言書の内容通りに相続人等が財産を相続します。 一方、遺言がない場合には、法律上、被相続人の財産はすべて相続人の共有財産となり、誰が何を相続するのかを遺産分割協議(相続人同士の話し合い)で決めていきます。 そして、もし遺産分割協議が調わない場合、民法で定められている割合で遺産分割を行うことになります。 この民法で定められている相続分の割合を、法定相続分といいます。

遺言書を隠してしまったらどうなりますか?

例えば、自分の親が亡くなって年月が経過し、兄弟姉妹との遺産分割も無事に終わって、親の遺品を整理していたら遺言書がひょっこり出てきた、といった場合、その遺言書はどうなるでしょうか。 そして、仮に遺言書を見つけた相続人が、今さら遺言の内容でモメたくない、という思いから、その遺言書を隠してしまったとします。 では、そうした場合、法律的にどのようなことになるのかを考えてみたいと思います。

不動産を共有で相続した場合の問題点

被相続人(亡くなった方)の財産に不動産以外めぼしいものがなく、相続人が平等に分けることが難しいので、不動産を複数の相続人で共有名義にしたい、といった相談が時々あります。 確かに、遺産を平等に分けるという意味では、共有という方法をとるのが最善のように思えます。 しかし、不動産の共有というのは、今は問題がなくても、将来的に大きな問題を抱えることになってしまう可能性があります。

別居している配偶者も相続人となるのですか?

例えば、離婚を前提に長年別居していた夫婦の一方が死亡して相続が生じた場合、その配偶者は相続人となるのでしょうか。 民法では、被相続人(亡くなった方)と婚姻関係が継続されているのであれば、被相続人の配偶者は相続人となる、と規定しています。 そして、配偶者は相続において、常に相続人となります。