遺言書に有効期限はあるのですか?

よくわかる相続と遺言書のマニュアル~埼玉県川越市の行政書士鈴木法務事務所

遺産分割の手続きも終わり、相続人がほっと一息ついた後に、遺品を整理していたら亡くなった父がずっと昔に書いた遺言書が出てきた、というケースもあります。

相続人からすれば、すでに遺産の分配も決まって手続きまで行ったところで、ひょっこり遺言書が出てきたら困ることもあるでしょう。

しかも、ずっと昔に書かれた遺言書であればなおさらです。

では、遺言書には有効期限というものはあるのでしょうか。

遺言書には有効期限がありません

結論から言えば、遺言書に有効期限というものはありません。

たとえ何十年前に書かれた遺言書であっても、法的な効力を失うことはありません。

ですから、もし遺言書が出てきたら、原則としてその遺言に従って遺産分割をやり直すことになります。

しかし、遺言書を作成してから相当の年月が経過していると、財産や相続人の状況も変わっている可能性が高いと思われます。

そのため、遺言書に書かれている通りに遺産分割を行うのは難しいケースも出てくるのです。

必ずしも遺言書の通りに遺産分割を行う必要はない

相当の年月が経過している遺言書であっても、有効期限というものはありませんから、原則としては遺産分割をやり直さなければなりません。

しかし、必ずしも遺言書の通りに行う必要がない場合があります。

それは、遺言書に従って遺産分割を行わないことについて、相続人の全員が合意すれば、遺言書とは異なる遺産分割を行うことが可能だからです。

もっとも、相続人の中に一人でもその合意に反対する人がいれば、遺言書に従って遺産分割を行わざるを得なくなります。

遺言書の通りに遺産分割できない場合

遺言書に有効期限がないことは前述しましたが、もし遺言書に書かれている財産が生前、すでに処分されてしまっていたらどうなるでしょうか。

そのような場合、処分された財産の全部または一部が撤回されたものとされます。

こうしたことから、本来もらえるはずの遺産がもらえないなどが原因となり、そこで相続人同士のトラブルが発生する可能性も出てくるでしょう。

これから遺言書を作成する方は

遺言書が作成されてから相当の年月が経過してしまうと、結果として自分の意思とは違った形で遺産分割を行わざるを得なくなる可能性が高くなります。

また、遺言書に書かれている内容と、実際に存在する遺産が異なるような場合には、やはり相続トラブルの引き金にもなりかねません。

これから遺言書を作成する方は、少なくとも数年に一回、できれば毎年、遺言書の内容を見直してみることをお勧めします。

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