相続の基礎カテゴリー一覧

相続が争族になりやすいケース

相続というのは、生前にどれだけ家族の仲がよくても、思わぬところから争族になってしまうことが往々にしてあるものです。 遺言書作成の相談などでは、どのような場合に争族になってしまうのか、といったことを気にしている方がとても多いです。 では、どのようなケースで相続が争族になりやすいのかを、私の経験上からいくつか挙げてみたいと思います。

口約束で遺産をもらうことはできる?

まず前提として、法定相続人がいる場合には、遺言書がなければ法定相続人以外の人が遺産を相続する権利はありません。 しかし、口約束でも遺産をあげる、と言われて承諾した場合、法律の理屈上は死因贈与契約が成立することになります。 死因贈与契約というのは、自分が死んだら遺産をあげる、という約束(契約)です。 では、口約束で遺産をもらうことは、実際にできるのでしょうか。

相続人の権利~遺留分減殺請求とは?

まず、遺留分とは、被相続人(亡くなった方)の相続財産について、その一定の割合を一定の法定相続人に保障する制度です。 遺留分の権利者は、被相続人の遺言などで遺留分を下回る遺産しか相続できないような場合に、遺留分に相当する財産を受け取ることができるのです。 民法第1031条(遺贈又は贈与の減殺請求) 遺留分権者及びその承継人は、遺留分を保全するのに必要な限度で、遺贈及び前条に規定する贈与の減殺を請求することができる。 この遺留分を請求することを、遺留分減殺請求といいます。

被相続人の生前に相続放棄をすることはできますか?

相続の開始後、相続人は相続の承認、限定承認、相続放棄のいずれかを選択することになります。 そして、相続人はその選択を、被相続人(亡くなった方)の死後、原則として3か月以内に行うことになっています。 民法第915条第1項(相続の承認又は放棄をすべき期間) 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。 では、被相続人の生前に、相続人はあらかじめ相続の放棄ができるのでしょうか。

胎児の相続権について

胎児というのは、まだ生まれていない子のことですが、民法では以下のように規定されています。 民法第3条1項(権利能力) 私権の享有は、出生に始まる。 つまり、まだ生まれていない胎児については、法律上は原則として権利の主体にはなれないことになります。

養子にも相続権はありますか?

養子については、民法に以下のような規定があります。 民法第809条(嫡出子の身分の取得) 養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する。 ここでいう嫡出子(ちゃくしゅつし)とは、婚姻関係にある夫婦の間の子(実子)です。 養子縁組を行うと、嫡出子と同じ身分を取得することになりますので、養子についても実子と同様の相続権が生じることになります。

相続人になれない~相続欠格とは?

相続欠格というのは、本来相続人に該当する人であっても、相続権をはく奪されて相続人となれない場合のことです。 相続欠格については、家庭裁判所の審判等は必要ではなく、相続欠格に該当した時点で相続権を失います。 民法では、以下のような人について相続欠格を定めています。

相続における寄与分とは?

寄与分というのは、相続人の中に、被相続人(亡くなった方)の財産の維持や増加について、特別の寄与(貢献)をした人に対して、その分を法定相続分に上乗せすることを認める制度です。 特別の寄与とは、例えば、被相続人の事業などに対して労務の提供や財産の給付を行っていたり、被相続人の療養看護などに努めるなど、被相続人の財産の増加や維持について、特別の貢献をした場合のことです。

非嫡出子(婚外子)の相続分

相続に伴って相続人が財産を譲り受ける割合については、民法で定められています。 以前は、同じ子であっても嫡出子(婚姻関係にある夫婦の子)と非嫡出子(婚姻関係にない男女の子)では、相続分が異なっていました(非嫡出子は嫡出子の2分の1)。 しかし、民法の非嫡出子の相続割合に関する民法が改正され、現在は嫡出子と非嫡出子の相続分は同じ割合になっています。

相続における遺産分割協議とは?

相続が開始されると、被相続人(亡くなった方)の遺産をどのように分けるのかを、相続人間で話し合って決める必要があります。 この話し合いのことを『遺産分割協議』といいます。 では、遺産分割協議はどのような形で行われるものなのでしょうか。

親と同居していた場合は特別受益にあたるのか

例えば、相続人の一人が親の持ち家に親と同居し、家賃に相当する額を相続人が払っていなかったような場合、相続の際に、これを親からの特別受益と考えることはできるのでしょうか。 特別受益というのは、被相続人(亡くなった人)から生前贈与や遺贈を受けたような場合のことです。 つまり、親と同居して長年家賃も払わなかったのであれば、家賃相当分を特別受益として評価できるのかどうかが問題となります。

内縁(事実婚)の妻は相続できますか?

被相続人(亡くなった方)の財産を相続する相続人の中で、最も相続分の割合が大きいのは配偶者です。 ここでいう配偶者というのは、法律上の(役所に婚姻届を出している)妻や夫のことです。 では、法律上の夫婦ではない内縁関係(事実婚)の場合、妻や夫に相続権は生じるのでしょうか。

親名義の土地に自分名義の建物がある場合の相続は?

親名義の土地に家を建てているというのは、よくある話で決して珍しいことではありません。 このようなケースでは多くの場合、親から土地を無償で提供されていることがほとんどです。 このような状態を、法律上は使用貸借(無償で不動産などを貸し借りしていること)といいます。 使用貸借は、親が存命のうちは特に問題が生じることはありませんが、この状態のままで、もし親が亡くなって相続が生じたような場合、土地はどうなるのでしょうか。

相続における特別受益とは?

被相続人(亡くなった人)が生前に、被相続人から特別の利益を受けていた相続人がいる場合、遺産分割の際に他の相続人からすれば、当然不公平だと感じるでしょう。 この不公平を是正して、それぞれの相続分を決めましょうというのが、特別受益の制度です。 例えば、被相続人の生前、長男だけが自宅を購入する際に被相続人から1,000万円の資金を出してもらっていたといった場合、本来であればこの1.000万円は遺産として残っていたはずの財産です。 ですから、他の相続人からすれば、この本来残っていたはずの遺産を考慮してもらわないと不公平と感じるわけです。